2016年11月5日土曜日

励ましの報酬

僕の住んでいる田舎町は娯楽が少ない この町のメインストリートはわずか数百メートルも無いし 寂れた映画館も無く BARが5.6件も無いハマショーも足元にBIG MONEYを叩きつけれない町だ 
好きな映画を観ようと思えば1時間くらいの移動を要するし 異性とのデートはこの町を出ないとバッチリ決まらない 
オラこんな町嫌だ 東京でベコを飼わないといけない位の田舎町だ

そんな田舎町に一年前にカラオケチェーン店が進出してきた 大手ならではの大きな店舗で綺麗な建物 娯楽の少ない田舎町なので大繁盛している
先日 勤務先のカフェの女性スタッフ大学生のユリちゃんとカラオケに行ってきた 歌うのが好きでカラオケに行きたいとユリちゃんが言うので 心優しい中年男性を演じる為に田舎町のカラオケボックスへ
噂どおり繁盛していて 満席で少し待たなければいけなかった
娯楽の少ない田舎町 一つの施設に人が群がる
受付している間とトイレに行く ほんの少しの時間に知り合いと沢山出会う
気のいい運送屋の社長や店に来るガス屋の従業員 よく喋るパン屋の女の娘 数年前に離婚した友人の嫁までも 出会った人に挨拶と世間話
 
その中で隣町の元ヤンキーとも出会ったが もちろん無視した 汚れた繋がりは切っていかないと オッサンになっても金髪でガムを噛み待合室で下品なオーラを放つ小物のキャラなんて 睨みつけて黙らせて 知人と思わせてはならない さぁ お行きなさい 僕は女子大生とカラオケを楽しむんだから

髭もじゃ中年男性と可愛い女子大生とカラオケ 僕は少しこの状況に危惧した
人相の悪い極悪フェイスな僕という人間の素行や行動 そして過去の軌跡から
「もしかしてヴィアン 援助交際でもしてるんじゃないの?」
「あの娘 ヴィアンに何か弱みでも」
「楽しそうに見えるけど あの娘少し足が震えていた」
「誘拐犯」
「110」
などと 他者から思われるのではないか 狭い田舎町 色々な噂が流れる事を僕は心配した
田舎町の噂は怖い 狭い町ゆえ少し知り合いが多いだけで何を言われるかわからない 若かりし頃 ピンクローターを使ったくらいでガソリンスタンドの店員にも知れ渡るくらい噂は恐ろしいし速い


昨日 女友達のトモちゃんから電話がかかってきた トモちゃんは一目まぶたがコンプレックスのふくよかな女の娘だ そして友人オシゲちゃんとお付き合いしている
電話の内容は「オシゲちゃんと別れました」だった 別れて正解だと僕は思った

オシゲちゃんは男前でお金持ち 異性によくモテるのだが 如何せん美的感覚がズレている 自称ブサイク達の救世主な彼は不美人な女性とお付き合いする事が多い むしろ不美人が好物 それも一人では収まらない 二股に収まらず 僕が把握してるだけでも四股はしてるんじゃないかな
彼は不美人のメサイアなだけあって 多数のクリーチャー達を従え
 彼の恋人達「OSHIGE's lovers」を結成している
その中からトモちゃんは一方的に別れを告げられ「OSHIGE's lovers」から卒業した

落ち込むトモちゃんに僕は
「良かったやん 顔面R指定のグループから脱退して ラッキー ラッキー」とは 言えなかった 失恋し傷心した女性には優しくしないとね
「今日 職場の男性にオバちゃんと言われました もう私 これから誰ともお付き合い出来ないかもしれません」電話越しでも落ち込みがわかる発言をトモちゃんは僕に言う
女性対してオバちゃんは失礼過ぎる 名前が有るし同僚に対しての発言ではない 35歳の女性にそんな事に言うデリカシーのない男性がカスだ 
「年齢なんて関係ないよ タイミングが合って良い男性と出会えるよ その時 幸せならそれでええやん」
トモちゃんは愛嬌美人だ いつか良い人に巡り会えると僕は思ってる
僕は好きになった人のコンプレックスなんて気にしない 醜い豚でも良いよ 困る事など何もないスタイルだ 好きになったらそれで良い 男の子は受け入れてナンボだ 
トモちゃんがオバちゃんであろうとなかろうと そんな事なんて関係ない 年齢なんて気にしないでオッケー 好きな人なら変わったプレイでもオッケー 気持ちの問題でクリアだってロビンも言ってたし間違いないよ 元気を出しなよ

「でも女子大生とカラオケ行くような人に言われても 何も説得力ないです」
トモちゃんの冷めたトーンの発言に僕は沈黙した

傷心の女性を頑張って励まそうとしたのに やはり僕という人間 ヴィアンという触媒を通すと女性を励ます事も出来やしない

誰だよ 女子大生とカラオケ行ってたって 噂を流したヤツは!
指一本も触れてないのに
 

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