2015年12月31日木曜日

続 試みの水平線


前ブログ「試みの水平線」で書いたように勤務先のカフェの男性スタッフに神戸大学生の秀才マサユキが働いている
青春を勉学に費やした彼は女性に対しての免疫が無い チェリーボーイだ
捨てたい純血を守り続ける男 捨てたがり童貞マサユキ

店のマスターから「サクランボーイ」「自慰メン」「手淫小僧」などの不名誉な称号を授けられている

師走 年の瀬 忙しい店内 性欲旺盛なマスターが「姫始めは三が日で終らせるぞ!」厨房で吼えている
響き渡る下品な新年の抱負を横目に厨房の隅でマサユキはうなだれていた 度重なる仕事の失敗からなのか 童貞であるだけでマスターからの侮辱がマサユキを落ち込ませているのか僕にはわからなかった

優しい僕は落ち込むマサユキの為 悩める童貞の為に相談にのってあげようと思う ヴィアン方謙三として 「試みの水平線」再びだ

[僕は神戸大学に通う18才です 僕の悩みはアルバイトの先の店のマスターに童貞であることをからかわれ侮辱されたりします
僕は20才までに女の子と恋愛をして脱チェリーボーイしたいと思ってます しかし店のマスターから「近所のスナックのママに筆下ろしを頼んでやる」 と 余計なお節介を焼かれて困っています
僕は丸々と太ったあんな汚ないババアで童貞を失うのは嫌です
そして店のマスターから「初めて出す場所は男やったら中でやろ」などと ゴムなし中だしファックを薦められたりします
パワハラでありセクハラのような余計なお世話をどうしたらいいのでしょうか?]

ヴィアン方謙三より
「お前は童貞を捨てたいのか守りたいのか?貞操と童貞の間でいるならスナックのママを抱け 最初に言っておく熟女を綺麗だと思うには10年はかかる お前は汚ないババアだと言っているが本当に汚ないババアなのか?よく考えろ 綺麗だと自分に言い聞かせてセックスしろ 肥ってるのが嫌なら抱き心地の良い布団だと思え 初めて射精する場所は小僧が思う場所に出せ ママがなんとかしてくれるさ。
男を大きくしてくれるのは何時だって困難と女だ スナックのママが嫌なら
マサユキよ ソープへ行け。」

2015年12月23日水曜日

やもめのヴィアンサン


昨日は良い天気だった ポカポカお昼 こっそり美術館で僕たち二人 フェルメールなんて興味ないけど 君と会う口実 夕暮れよりもはやく 昼下がりの情事へと洒落込みましょうか
夜は和牛のビステッカと大好きな君 月が昇ってさよならしても朝日と一緒に食べたい気分
ありがとう 真珠の耳飾りの少女と麦わら帽子の君

薄々このブログの読者ならは気づいたのではないでしょうか この僕の昨日の出来事が嘘だという事を また悲しい文を書いてしまいました
本当は昨日は大雨でバーボン飲んでごろ寝して 煙草を吸って 飲んで寝て もう明日
ヤサグレ狸スタイルでした 人恋しい。

最近ニュースで目にしたのですが「嫌婚」など訳のわからない言葉 「結婚したくない男」「結婚しない理由アンケート」など 僕には不可解な特集をメディアが流していた
他人が結婚しようがしまいが どうでもいいけれど 「嫌婚」なんて糞みたいな造語まで作り 結婚しない男がさもトレンドの様な報道や記事を垂れ流すのはどうかと思うんだけどね

アンケートの回答は
「自分の時間がなくなる」
「趣味にお金を使えない」
「結婚に良いイメージがない」
「一人が良い」
などが並んでいた 僕から言わせばこんな答え全否定だ
こんな情けない声をあげる男はそりゃ女性にモテないに決まってる
ただ単に甲斐性の無い自分への言い訳だ
街頭インタビュー「結婚すると趣味にお金を使えなくなるし 女性と付き合うのが面倒臭い」と答えた まぬけ顔の男性
家庭を持つと家族の為にお金を使うのは当たり前だし 趣味に使えるお金がなくなるほど僕は収入がありません と言ってるも同じだ そんなまぬけ顔の男性なんて 女性からしても面倒臭いに決まってる
誇らしげに恥の発言を全国ネットで流されるなんて 男として屈辱だが まあ自業自得ですね

結婚や恋愛を「メリット」「デメリット」で考える人達がいてますがそんなもの未熟者の極み 人の心なんて思うようには動かない そして自分の心もそう 明日の朝 大好きな人が側にいてる それだけでハッピー その感情だけで僕は良いと思うんだけれど。

好き勝手行ってもいいが 気付いて欲しい 「結婚をしたくない」と豪語する男性達よ 「結婚したくても出来ない」に変わって行くことを
人それぞれ考えがあるし 結婚しなくてもいい しかしそれを発言したり某インターネット掲示板に書くことに何が意味があるのかと モテない事を誤魔化すかの為の便利な言葉に置き換えてるだけではないのか?
情けない言葉を並べる前に女性から好意を受けるように自分を変える努力をしたらいい

「人生で大切なものは花と女とロマンスだよ」
前にブログで書いたようにキューバミュージャンの言葉に心を打たれるのもいいんじゃないかな

そう僕は人から笑われようが速く飛ぶ事を追い求めたカモメのジョナサンのように 可愛い恋人を追い求めている と思っていましたが まったく羽ばたけてなかったですね いやぁ飛んでもいなかった 一人やもめの悲しい現状です
真面目な文を書いたつもりが 僕という触媒を通してしまうと台無しだ。

明日はクリスマス 僕へのプレゼントは可愛いあの娘でお願いいたします
頼んだ サンタクロース!

トナカイでも何でもするよ よろしく サンタクロース! 

2015年12月10日木曜日

試みの水平線


「童貞よ ソープに行け」
ハードボイルド作家 北方謙三さんの名言だ

雑誌ホットドッグプレスでの読者悩み相談コーナー「試みの地平線」からうまれた名言である
僕ら中年世代なら「試みの地平線」知っている人達もいるんじゃないかな
悩み相談の締めくくり「とりあえず ソープへ行け」ハードボイルドでも何でもない僕は嫌な事や悩みがあればソープへ行けば解決する と ゆで玉子解釈している

苛立ち 不安感 不快に包まれたならソープランドに行けば解決する 「ソープ」なんて便利なんだ
そして臆病な僕はソープへ1度も行ったことがなかったりする ハードボイルドならばソープですべて解決するのに 残念だ。
エロ顔調理師の僕がハードボイルドになるのは時すでに遅し 鶏肉のハムを作るため ソフトボイルドするのが精一杯だ。

今月からホールスタッフが一人増えた 珍しく男性のホールスタッフだ
彼の名はマサユキ 現役合格で神戸大学に入学した ピチピチの大学1回生 姉は京都大学と言う 優秀な家系 僕からしたら天才だ。
マサユキは他の女子スタッフと話す時 言葉を詰まらせたり 顔を紅色させる 女性への免疫の無さがよくわかる 学生時代の青春を勉学に費やした彼は性春を知らず 甘酸っぱさを知らないでいた
「マサユキ 女の子のおっぱい揉んだことあるか?」僕はストレートに訊いてみた 質問に変化はいらない
「ないです」即答だ
「そうか もしもスタッフのユリちゃんがおっぱい揉ましてくれるなら揉むか?」ユリちゃんは可愛い女子高生スタッフだ
「もちろん揉みます」そして赤ら顔で少しうつむき「揉むだけですか・・・・」恥ずかしそうに言った
マサユキの顔は思春期の性に対する情念のソレだった もしもの話でAからBにステップアップして考えるマサユキ なんて強い欲求
「ほな 揉むだけ違って 舐めるとしたらユリちゃんの乳首トゲトゲ付いてても舐めるんか?」僕はチェリーボーイの欲の深さを知りたかった
「舐めます!」力強くマサユキは言った
「トゲトゲ乳首で口の中 血塗れになっても舐めるんか?」
「舐めます!ユリちゃんの舐めたいです!」落ち着けマサユキ もしもの話だ 童貞のおっぱいに対する欲求は物凄い 舌が切れようが手のひらがトゲトゲで貫かれようがかまわない鮮血のチェリーボーイマサユキ
「ほな カナちゃんやったらおっぱい揉むか?」カナちゃんはつり目で鼻がウィリーしている バーチャル鼻フック短大生だ
「カナちゃんは揉みません ブスですもん」マサユキはいつになく冷静な目をして言った
マサユキはそんなに容姿は悪くないのだけれど こんな発言が童貞たる所以なのかなと僕は思った

マサユキは初めてのアルバイト 高校卒業したばかり 仕事はやはりおぼつかなかった
誰だって初めての事はうまく出来ない
しかしこの店のマスターは研修中でも容赦なしだ
接客でミスをし忙しいランチタイムにパニックになるマサユキ その度にマスターに怒られる 仕事の失敗で説教されるのは仕方ないが マスターは何故かマサユキが童貞である事を絡ませて怒る
「童貞やからそんな事するんや!」
女知らんからそんな事も知らんのや!」
「撹乱ボーイが!」
サクランボーイはちとうまく言ったなと思ったが仕事のミスと童貞であることは関係ない そして別に大学生で童貞であることは恥でもない
そしてマスターの「俺の若いときはなぁ・・・」ファック武勇伝を休憩時間に聞かされるマサユキ
童貞であることを誇りに思うのは僕の知るところゴーダ・カズントだけだ そんなもの生殖活動の否定だ
若くして童貞であることは恥じる事はないが 童貞であることを侮辱され 真偽わからない中年男性のエロ武勇伝を聞かされるくらいなら・・

「マサユキよ ソープへ行け!」


2015年12月5日土曜日

ニセ永田裕志VSメスヒョードル


僕が小学校の頃 学年が2つ上に松岡君という男の子がいた 松岡君は秀才でアタマの賢い生徒で 通っていた小学校では有名人だった オール100点を連続でとる度に職員室を騒がせていた そして松岡君は有名私立中学校に進学した
知性と対極にいる僕には松岡君のその後は知るよしもなかった

しかし最近 ジーニアス松岡君が近くの駅を騒がせているらしい
松岡君が故郷に錦を飾り 立派な偉人になり帰郷 人生の勝者の駅前凱旋で野次馬でも出来たのかな と思っていたがそうではなかった
松岡君は有名企業に就職したが仕事のストレスで心を病み 仕事を辞め 最近 都会から帰郷してきたそうだ
ボサボサ頭の松岡君は虚ろな目でよく駅前に出没し 自動販売機横のゴミ箱をあさり 空き缶を手に持ち 缶に残った汁を飲む 空き缶を口につけ顔を上げ 残り汁を吸う奇行を行う松岡君は不審者としてまた有名人になった
松岡君は近所の小学生からは「妖怪や!」「空き缶に小便入れてみよ」などと言われ 通行人からの善意の通報により度々パトカーで連行されるのを僕は目撃した

ジーニアス松岡から妖怪「空き缶吸い」に変貌した松岡君
人生は本当に何があるかわからない。

去年の十二月の雪の降る夜 僕がいた 木枯らし吹きすさぶ様な熱気の欠片もない 場末のスナックに。
田舎町のスナックは総重量約150キログラムの牝トロル2体をホステスで働かせても そう潰れることはない ママの顔が広ければ客が来る 田舎町ならではの人付き合いだ。

そしてこの場末のスナックにもクリーチャーが働いている
彼女の名はミズホちゃん ミシュランマンのようなボディをしたホステスだ 無駄に色白で何故かミニスカートを常時着用 太い足を見せつける バツイチ子持ちのクリーチャーミズホ。

僕はミズホちゃんが1度結婚している事に驚いたが 傲慢な接客態度にも驚いた 勘違いした不美人 自身を美しいと錯覚した立ち振舞いや仕草は僕をピンポイントで苛立たせる
ミズホちゃんの横で僕は水割りの氷をガリガリと噛み砕き イライラを募らせていた
しかし僕より苛立った男が目の前にいた それは一緒に来ていた知り合いのカンちゃんだった 風俗大好きプロレスマニアのカンちゃんは何故か荒ぶっていた
カンちゃんはミズホちゃんの事を「ヒョードル」と呼ぶ ヒョードルは人類最強の男 ロシアンエンペラーと称される総合格闘家だ ミズホちゃんは目と鼻がヒョードルにそっくりだからだ。

何故か荒ぶっているカンちゃんの苛立ちの原因が次の発言でわかっ
「ヒョードルよぉ お前見てたら この前 風俗であたったブス思い出してムカついてきた!」カンちゃんは怒鳴った
理不尽な怒りである やはりプライドの高い勘違いブスも黙ってはいない
「はぁ?私ブス違うし!」吼えるメスヒョードル 残念だが君はブスだ
「お前はブスでデブや!調子に乗んな!」カンちゃんは叫び席から立ち上がり ヒョードルを椅子から引きずりおろした
僕は目を背けた 暴力的な行為に恐怖したからではなく 倒れたミニスカヒョードルのパンツを見たくなかったからだ
カンちゃんはヒョードルの足を絡め取り 敬礼のポーズをし店内を見回し倒れこんだ
「ギャアアァァア!」叫ぶヒョードル そうカンちゃんはナガタロックをかけた プロレスラー永田裕志選手のフィニッシュホールドだ カンちゃんはプロレスマニアなだけあって白目パフォーマンスまで完璧にこなす
白目を剥いてプロレス技をかけるカンちゃん 泣き叫ぶメスヒョードル このバトル止めなくていいの?とスナックのママの方を見たところママはカウンターで他の客と接客をし見て見ぬふり ママも何か思うことも有るのだろう
僕は水割りを飲み煙草に火をつけた こんなもめ事 関わらない方が吉だ

カンちゃんは今年からこの田舎町の市会議院になった
趣味は風俗 女性にも平気でプロレス技をかけれる男が今「先生」と呼ばれている
ニセ永田裕志から市会議院に変貌したカンちゃん

人生は本当に何があるかわからない。