2016年2月18日木曜日

セクシャルハラスメント No2



田舎町のスナックは下品だ その店が下品ではなくて 粗野で低俗な人間が集まるから 下品な場所になってしまう
そして残念かな 僕もソコに属している一人だったりする

たまに連れて行って貰うスナックの常連客で石田さんという人がいる
歯が抜け落ちるほどのアルコール依存症で親の年金で呑みに来て タクシーで帰って行く駄目な大人の代名詞 もちろん無職だ
いつも桑名正博さんのセクシャルバイオレットNo.1の下劣な替え歌を歌う
還暦手前のスナック呑みママと二人で下品な替え歌を披露してくれる 下ネタソングをババアとおっさんが熱唱して何が面白いんだ と思ったが石田さんは満面の笑みを浮かべている

桑名正博さんに失礼だ 美勇士くんに是非ともアンルイス式ツームストンパイルドライバーをかけていただきたい
歯抜けスマイルを止めさせる事ができるのは美勇士くんだけだ

そして石田さんは酔いが深くなるとママにセクハラをする ママは必死になって抵抗し石田さんを怒鳴りつける ママにもプライドがある
無職でアル中の歯抜け野郎と下ネタソングをデュエットする事は許せても体を許す事はなかった

悲しいかな僕もキャバクラでキャバ嬢のおっぱいを触ってしまう人種 しかし女性が嫌がるならセクシャルハラスメントをやめないといけない セクハラの美学 エロにはエロのルールがあるのだ

残念な事にそれはカフェのマスターだ
フルオートセクハラマシンなマスターはお客さんがいてない時 突発的に叫びだす
「したい!したい!したい!」
マスターの言う「したい!」とはもちろんファックの事だ
慣れというものは恐ろしい マスターの性欲の叫びも時間が経つと何も気にならなくなる
僕も最初は注意していたが 今では発作が出たな程度にしか思わない
目の鋭い美人な主婦アイちゃんに至っては最初は睨みつけていたが 今では汚物を見るような目で一瞥し 何も言わずに仕事に戻る

マスターの性格上 彼のセクハラ被害に会うのはいつも不美人な女子スタッフだけだ 世知辛いカフェは更に辛くなっております

テーブルに座るお客さんに呼ばれた時 マスターは女子スタッフに注文を聞きに行って貰う時のセリフは
「二番テーブル呼んでる ゴー!ワギナァ!」女子スタッフを指差し彼は言う 最低だ 人として終わってる ワギナ世代の彼はヴァギナ世代の僕達がわからないと思って言ってるのか知らないが 直訳すれば「行け!女性器!」だ
流石の僕もこれには注意をする
「スタッフに対してゴー!ワギナ!はアカンで 訴えられる発言やで 女子スタッフもわかってる思うで」
マスターはなぜ注意されるかわからない顔をしている
「ヴィアンよ ゴー!ワギナァ!はディカプリオのモノマネや レオナルド・ディカプリオのモノマネや」彼はセクハラではなくモノマネと押し通してくる
ディカプリオはそんなこと言わない 誰だって知っている

そうこのカフェではマスターがルール セクハラ発言はいつもモノマネで片がつく

記憶が飛ぶくらいのスナップの効いた力強いビンタ 女子スタッフの誰か マスターの汚い肌のホッペにしてあげてくれないか それが彼のためでもあるし せめてもの贖罪 彼がセクハラ発言を止めるまで頬を叩くのを止めないくらい

誰かマスターにビンタを そしてマスターはレオナルド・ディカプリオに心から謝罪を

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