2015年12月10日木曜日

試みの水平線


「童貞よ ソープに行け」
ハードボイルド作家 北方謙三さんの名言だ

雑誌ホットドッグプレスでの読者悩み相談コーナー「試みの地平線」からうまれた名言である
僕ら中年世代なら「試みの地平線」知っている人達もいるんじゃないかな
悩み相談の締めくくり「とりあえず ソープへ行け」ハードボイルドでも何でもない僕は嫌な事や悩みがあればソープへ行けば解決する と ゆで玉子解釈している

苛立ち 不安感 不快に包まれたならソープランドに行けば解決する 「ソープ」なんて便利なんだ
そして臆病な僕はソープへ1度も行ったことがなかったりする ハードボイルドならばソープですべて解決するのに 残念だ。
エロ顔調理師の僕がハードボイルドになるのは時すでに遅し 鶏肉のハムを作るため ソフトボイルドするのが精一杯だ。

今月からホールスタッフが一人増えた 珍しく男性のホールスタッフだ
彼の名はマサユキ 現役合格で神戸大学に入学した ピチピチの大学1回生 姉は京都大学と言う 優秀な家系 僕からしたら天才だ。
マサユキは他の女子スタッフと話す時 言葉を詰まらせたり 顔を紅色させる 女性への免疫の無さがよくわかる 学生時代の青春を勉学に費やした彼は性春を知らず 甘酸っぱさを知らないでいた
「マサユキ 女の子のおっぱい揉んだことあるか?」僕はストレートに訊いてみた 質問に変化はいらない
「ないです」即答だ
「そうか もしもスタッフのユリちゃんがおっぱい揉ましてくれるなら揉むか?」ユリちゃんは可愛い女子高生スタッフだ
「もちろん揉みます」そして赤ら顔で少しうつむき「揉むだけですか・・・・」恥ずかしそうに言った
マサユキの顔は思春期の性に対する情念のソレだった もしもの話でAからBにステップアップして考えるマサユキ なんて強い欲求
「ほな 揉むだけ違って 舐めるとしたらユリちゃんの乳首トゲトゲ付いてても舐めるんか?」僕はチェリーボーイの欲の深さを知りたかった
「舐めます!」力強くマサユキは言った
「トゲトゲ乳首で口の中 血塗れになっても舐めるんか?」
「舐めます!ユリちゃんの舐めたいです!」落ち着けマサユキ もしもの話だ 童貞のおっぱいに対する欲求は物凄い 舌が切れようが手のひらがトゲトゲで貫かれようがかまわない鮮血のチェリーボーイマサユキ
「ほな カナちゃんやったらおっぱい揉むか?」カナちゃんはつり目で鼻がウィリーしている バーチャル鼻フック短大生だ
「カナちゃんは揉みません ブスですもん」マサユキはいつになく冷静な目をして言った
マサユキはそんなに容姿は悪くないのだけれど こんな発言が童貞たる所以なのかなと僕は思った

マサユキは初めてのアルバイト 高校卒業したばかり 仕事はやはりおぼつかなかった
誰だって初めての事はうまく出来ない
しかしこの店のマスターは研修中でも容赦なしだ
接客でミスをし忙しいランチタイムにパニックになるマサユキ その度にマスターに怒られる 仕事の失敗で説教されるのは仕方ないが マスターは何故かマサユキが童貞である事を絡ませて怒る
「童貞やからそんな事するんや!」
女知らんからそんな事も知らんのや!」
「撹乱ボーイが!」
サクランボーイはちとうまく言ったなと思ったが仕事のミスと童貞であることは関係ない そして別に大学生で童貞であることは恥でもない
そしてマスターの「俺の若いときはなぁ・・・」ファック武勇伝を休憩時間に聞かされるマサユキ
童貞であることを誇りに思うのは僕の知るところゴーダ・カズントだけだ そんなもの生殖活動の否定だ
若くして童貞であることは恥じる事はないが 童貞であることを侮辱され 真偽わからない中年男性のエロ武勇伝を聞かされるくらいなら・・

「マサユキよ ソープへ行け!」


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