2015年4月20日月曜日

2豚?2ton?how low?

土曜日の夜は 牛丼チェーン店にいた フランチャイズには僕は行かないんだけど 元ヤンギャンブル大好きF君に連れられてテーブル席に座っている
顔から首にかけて肌の荒れたスタッフがオーダーをとりにきた 首には瘡蓋が有り少し血が滲んでいた。
僕は凄く痛そうだなと思っていると F君が問いかけた
「自分アトピーやろ?俺も昔アトピーやったんよ」
なんだってF君がアトピーだったとは初耳だ
「おでこの皺パクっと割れて 血が出て痛いやろ?」
「はい 痛いです」恥ずかしそうに若いスタッフは答えた
「俺なんか知らんけど急にアトピー治ったわ 海に行くようになってからかな サーフィンやってみなよ」
「海水浴 良いんですかね 夏になれば海に行ってみます」少し微笑みオーダーをとり厨房へ戻って行った。
アトピーの痛みを理解してくれる人がいた そういうポカポカした微笑みだった 春先の様な。

「F君 アトピーやったっけ 初めて聞いたんやけど」僕は疑問を解決したい
「違うよ アトピーなった事無いよ 嘘や」
「はぁ?サーフィンなんで薦めたん?」意味がわからない。
「いや 海水滲みるかなと思って 荒れた皮膚に」首を振り向き
厨房にいるアトピーのスタッフを見ながら言った。

何を言ってるんだ コイツは このスタッフとのやり取り要るかな?いや 要らない。
意味の無い嘘をつき 要らない事を訊く男 ちょいゲスオヤジF。

牛丼チェーン店を後にして 僕とF君は知り合いのスナックにいる。
向かいに座ってるF君は退屈そうに煙草を吸い 僕の微妙な面持ちを見てニヤニヤ なんて嫌な笑みだ。
僕は左をみた 凄い肥満だ 不美人だ  僕の横に付いてくれた女の子は只 若いだけが取り柄の牝トロルだ。
トトロではなくトロルだ ジブリ系ならまだ許せたかも知れないがドラクエ系だ 牝のトロルだ。 そのツーショットを見てF君は笑っている。糞っ!写メールまで撮ろうとしやがる 腐ってやがる。ゲス過ぎたんだ。

よく見ると牝トロルは化粧をきちんと施し 美に近付こうと努力していた 頑張ってるブスは好きだ。でも無理だ。
「牝トロルちゃん 今日は非番やけど友達のユリちゃん暇やったら呼んだってよ F君暇そうにしとるやろ」
1人退屈そうに僕を嘲笑うF君を見て ママは気を使ってくれてそう言ってくれたのだろう。
牝トロルはスマホを置き「ユリちゃん店に来るって 可愛いよユリちゃんF君当りやね」濃いめのウーロンハイを作りながら言った。

匂いがした嫌な匂いだ 女の子の同姓を誉める可愛いは危ない 罠が有るはずだ 男は騙されたら良い 僕はそう思っている そして危険が側に来るのはF君だ それで良い。

田舎町のスナックは垢抜けない それも解ってる 薄暗い照明 響くカラオケの音 僕も一応 客だ。
軽い会話も向こうからしておくれ。
「私ね 梅田に有るポッチャリ専門店のキャバクラ 気になってて働きたいんよ」牝トロルは僕を見ずに前の壁を見ながら言った。
だから何?酔ってんの 自分に?壁に何を言ってるんだ?いや 僕に行ってるのか?you talking to me?僕がトラヴィスなら撃ってるぜ。
雇われてるこの店の中でその台詞 言うかね?若いからといってもママに失礼ではないか。
「ポッチャリの中やったら私ね イケると思う ちょっと自信あるんよね」そして 笑った。
スイッチはオンだ ヴィアンの激情だ。
「何て?ポッチャリ好きな人はマイノリティやろ この田舎の店で成功もしてないのに 都会に行っても無理に決まっとるやろ 」言い過ぎかなと 牝トロルを見たら何故か笑顔で頷いていた コイツは何も解ってない。
そっとママの顔を見たら目を瞑りながら頷いていた 多分 ママは解っている。

その時 ガチャリとドアが開いた ほらほらユリちゃんの登場です。
僕 解ってたよ ドラクエ系の女の子だって 嫌な匂いがしたもの。
牝トロルは仲間を呼んだ ボストロルが現れた。
さぁさぁ F君の横に付いてくれたまへ 同じステージだ 醜いクリーチャーとのツーショットだ 僕と同じだ 類は友を呼ぶのだよ。
冷静に考えると 友人とスナックに来て 二人ともクリーチャーを横に付け酒を飲む 悲しい事態だ お互いに嘲笑ってる場合じゃない。
「ボストロル お前処女か?」開口一番 F君がまた要らない事を訊いた
「違うよ中2 中2で捨てた」
おい お前も答えるなよ ちなみに僕より早い  ショック。
「初めての時 痛かった?」F君はまたまた要らない事を訊いた
「痛かった その子が今の彼氏ずっと続いてる」
ヤンキー上がりでスナックに流れたボストロル そんな奴の初体験や恋愛何て聞きたくない 不味い お酒が不味いよ 。
「ボストロル お前は2回目から気持ち良いっていうタイプや 俺にはわかる そんな顔面してよぉ!ギャハハハハ!」F君はゲラゲラ笑っている。
本当にコイツは何を言ってるんだ?言わなくて良いし 訊かなくて良いだろうよ。
「何でわかったぁ」
死んで欲しい 答えるなよ こんな情報は要らないんだ お前 F君に馬鹿にされてんだぞ。

横を見ると牝トロルが暇そうにしていた 僕は紳士だ。 気を使って僕も訊いた体重を何㎏かを。
75㎏だそうだ ボクシングならライトヘビー級だ。
F君の会話を絶ちきりたくボストロルにも体重を訊いた?
78㎏だそうだ 見た目より軽く見えるなと思ったが 同じだ 豚は豚だ。

ちなみにボストロルの彼氏はスナックで働く事が心配で毎日迎えに来てるそうだ。
店を出るときに駐車場で彼氏を見たが エアロを付けた古い型のワゴンRに乗った金髪の昆虫みたいな奴だった。
F君は彼氏を見て またゲラゲラ笑っていた。
総重量約150㎏の女性と会話し会計24000円。
男って馬鹿ですよね それもわかってる。

でも あの日の僕は罵って貰ってかまわない。

いや あの時のタケシ・ヴィアンを罵って欲しい すぐに忘れる戒めの為に,,,。

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